版画作家:堀尾佐和氏とギャラリーオーナーの安藤寿美子の対談インタビュー

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5日よりギャラリーspace-Sで版画作家堀尾佐和氏の展覧会が始まりました。本日は今回の展覧会の版画作家の堀尾佐和氏とギャラリーオーナーの安藤寿美子の対談インタビューで今回の展覧会の経緯など楽しい舞台裏をお話しいたします。

司会:堀尾さんと安藤さんはご一緒に仕事を始められて長いのですか?
安藤:かれこれ15年位になります。堀尾さんが私どもの画廊を訪ねられたのがきっかけでその時は堀尾さんはインスタレーション等をおやりになっていて、でも、その後すぐ堀尾さんが大崎のさるギャラリーで展示されていた2点の版画を私がみて、「これいいんじゃない」と云ったのが始まりでした。それまで他のジャンルの堀尾さんの自由な作風を見ていたものですからその時はこんなきちっとしたものもおやりになるんだと言う感想を持ったものです。
堀尾:その後すぐ98年位だったと思いますがこちらのspace-Sの一階のギャラリーで開催させていただいた、全て版画作品だけを展示した展覧会が、安藤さんとご一緒に仕事をさせていただいた最初でした。

司会:その後こちらのギャラリーでは堀尾さんは何回ぐらい個展をされているのですか?
堀尾:その最初の1回の展覧会のあと安藤さんが西会津国際芸術村のことで非常にお忙しくされていたこともあって少し間が空いてしまいましたが、この4年間続けて個展をこのspace-Sで行わせていただいています。私個人としてはその間、他の画廊等で3回程個展を開かせていただいています。

司会:安藤さんが、画廊で展覧会を開催する作家を選ぶ視点はどんな所ですか?
安藤:本当に私は直感でえらんでしまうんです。好き嫌いですね。だから堀尾さんとは本当に運命的な出会いだったと思います。

司会:堀尾さんの作品はとても色使いが凄いと感じたのですが?
安藤:そうですその色使いが私は気に入ったのです。感性があったのでしょうね。わたしの夫がウインドーディスプレーの仕事をしているのですが、その夫が堀尾さんの作品を見て、私と全く同じように感性が合うと申したのです。不思議なものです.偶然ぴったり合いました。その後堀尾さんも主人のウィンドーディスプレーの仕事をご一緒にしていただくことになり、ある仕事でこれは版画ではなかったのですが、高さ5メートルのウィンドーにその高さに合う大きなツリーを飾ることになり、そこに堀尾さんがすべて手作りでクッキーを焼いてそれで飾り付けたということがありました。
堀尾;飾り付けで使う無垢のチョコレートも手作りしたんです。版画とはまた違った作品でした。
安藤:そんな作品・仕事を通じて感性があう人の人脈は宝物だったと思っています。

司会:堀尾さんは西会津国際芸術村で版画教室もされていると伺いました。
堀尾:教えるのは大好きです。教える楽しさ、子供さん相手に教えるのがとても楽しいです。素敵なことをやらしてもらえる嬉しさです。
安藤:最初、堀尾さんは、教える事出来るのだろうかとおもっていましたが、全く杞憂で堀尾さんは大人のワークショップなどでの教え方もたいへん上手ですよ。驚くぐらいです。

司会:今回の展覧会のテーマはどういうものですか?
堀尾:「森の食卓」ではじめたので。食べ物を多く表現していますが、だんだん進めるにつれていろんなイメージが湧いて来て、少しテーマとしては最終的には広がって来たかなと思っています。
司会:それぞれの作品のタイトルはどうやってつけているのですか?
堀尾:作品を作りながらタイトルイメージがすぐ浮かぶ時があります。そう言う時はとても気持がピッタリ来ます。そうでないときはやはり生みの苦しみを味わうこともあります。
安藤:作品リストを整理して打ち出す時にふと、堀尾さん上手く付けるものだと思わず微笑んでしまうことがあります。
堀尾:イメージ的にタイトルによく、ひらがなを使うことがあります。やわらかくなるんですよ。

司会:それでは最後に、今回、展覧会のどんな所を一番見ていただきたいですか?
堀尾:それは難しいです。全ての作品が好きですし、展示を素敵にして頂き一層好きになってしまうんです。
安藤:今回も西会津国際芸術村のキュレーターの坂爪さんが展示を担当しました、作品を並べる順序とか色合いだとかで展示を決めています。
堀尾:額装も自分で行い、こだわって創りました。とくに作品に合わせシンプルなものをと考え選びました。是非とも楽しんでご覧いただけたらと思います。
 
jyunnbi

 

 

 

 

 

司会:本日はどうもありがとうございました。
(なお司会は当画廊の外部協力コーディネーターの東祥二が務めました。)

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