個展に際して
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今回、ギャラリー space S で個展をさせていただく事になりました。 油絵 6号から40号位を数点、水彩画等を出品します。 space Sの安藤さんの新しい試みで面白い展示をしてくださるようです。
今年6月に 「となり町の寒山」 A5判88頁150部の仮本のようなものを出版しました。 これをもとにして写真等を入れたしっかりした本をいずれ作りたいと思っております。
この本によって、私がここ7〜8年絵のテーマとして続けてきた寒山シリーズについて 私自身考えた事が充分ではありませんが、何となく書けたと思います。禅と現代アートとの関係日本という国の中での創作の場、現代アートの進展すべき方向性等を手探りの模索状態で書いて見ました。 とはいえ私にはちゃんとした文章は苦手なので、コミックでおかしな文章になってしまいましたが、私には分かりやすい文章しか書けないようです。
私の理想としては、現代アートの創作の場の一つとして 日本という国の中でそれを作ることが出来たらということがあります。 現代は変化の時代といっていいと思います。 テクノロジーの大変革等によるのでしょうが 世界が何だか分かり難くなってきています。 混沌としているようにも思えます。
こんな現代社会に対して、この日本の中で可能性ある提案として意味する働きを持つ事が出来るかどうかです。今の日本ではとても難しいことでしょうが、古来日本の土壌には人間性に対して柔軟に立ち向かうポテンシャルな力が潜んでいるような気がします。 あるいは何かを提示することが出来るかも分かりません。 これはこれからのアーティストの課題のようにも思われます。
私はまだまだ寒山の旅を続けるつもりです。寒山を夢に描きながら、かたくない何かを考えに入れたいと思っています。
どんな絵になるでしょうか。
皆様の御高覧をお待ち致しております。
菅沼荘二郎
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