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明治・大正・昭和・平成を生きたある華族の娘 Ⅱ

93歳s

 

 

 

 

No.2

母は平成17年、95歳で永眠しました。 この写真は亡くなる3年前のものです。タイトルの「明治・大正・昭和・平成を生きた」などと書くと、如何にも波乱万丈のようですが、実際はそんなものではなく、父の庇護の元、穏やかな一生でした。 戦争を体験し、戦後のどさくさと食糧難、そして本人の口からそれについては、語られませんでしたが、実家の華族の生活から平民の生活への転換等々、それなりに苦労はあったでしょうが、私ども娘達には、何も言いませんでした。

でも親子というのは不思議です。こんなに近しいのに人生を共にするのはほんの束の間、父母がどんな子供時代、青年・娘時代を送ったかを殆ど知りません。 それとも私だけなのでしょうか。

これから私は、母がどの様に暮らして、どんな方達と関わったのか? 先祖がどの様に過ごして来たのか。過去を辿っての旅に出ようと思います。

明治・大正・昭和・平成を生きたある華族の娘

有地三姉妹

No.1

私の母は、ある華族の次女でした。しかし戦前普通の家の男、即ち私の父と結婚しました。当時は、華族同士の結婚以外は「降嫁」と云ったようです。こんな言葉があったんですね。さる所からのお墨付き「お許し状」が、母の文庫に残っています。

この写真の左側が母です。 時は明治44年、母2歳です。

当時祖父(彼女達の父)は海軍武官で英国に滞在していました。 2人が着ているのは、英国から祖父が送ったものです。

母は数年前95歳で亡くなりました。ブログで母の周辺の思い出を書いていこうと思っています。そう思ったのは、NHKの「八重の桜」でご存じの会津の戦いの時、彼女達の祖父は会津の敵方でした。百数十年経って、その曾孫である私が会津と関わる事になるとは・・・。そんな思いからです。